転職に際しての面接では、定番となっているいくつかの質問があります。
模範回答の例は、今や多くのWebサイトや本などで解説されていますが、それはすなわち、質問者の目にも触れることとなります。
定番の質問に対して、典型的な回答で応じる、そんな猿芝居のような面接で果たして良い結果を生むことができるのでしょうか。
今回は、心情的に答えにくい典型的な質問を例に、より効果を発揮できそうな回答を挙げていきます。
失業期間・ブランクが長引きそうなら、あらかじめ対策を取っておく
前職を辞めて早期に再就職することが叶わず、思いがけず長期の失業期間となってしまうことは多々あります。
一般的には、前職を辞めてからおよそ3ヶ月が一つの目安とされています。
3ヶ月以上のブランクがある場合は、この質問が当然されるものとして対処する必要があります。
思うような就職先が見つからず、転職・再就職活動が長くなった時は、およそ2ヶ月を過ぎたくらいから、あらかじめ長期ブランク対策を取っておくことを強くすすめます。
ポイントは、実際に資格取得のための勉強を行ったり、スクールに通うことです。独学で学ぶこともいいですが、その場合は身につけた内容について面接の場できちんとアピールできるまでになっておくことを目標にしたいところ。
極端な話、この回答を堂々と話すためにスクールに通ってもいいほどです。
長期のブランクも無駄にせず、望む結果に至らなくてもいたずらに時間を過ごしてきたわけではない、あくまで前向きに、自分自身を向上させてきたことを、噓偽りなく訴えましょう。
資格取得など目に見える形で結果が出せるのが最高ですが、なかなか難しいでしょうから、その期間の勉強が応募企業での仕事にどのように役立てられるかをアピールできるよう、筋道を立てておきましょう。
間違っても、嘘をついてはいけません。
何も勉強をしていないのに、勉強をしていた、と偽ることで、得になることなどは一つたりともありません。
嘘を貫くためにさらに嘘を重ね、つじつまを合わせようと集中力がおろそかになり、大事な面接の場で失態を演じてしまうことにもなりかねません。
回答として良くない例では、以下のものがあります。
再就職への意欲や仕事に対する姿勢に疑問符をつかせてしまうような回答です。
リフレッシュ、リセット、といった言葉は、自分が考えているようなポジティブな意味とは正反対に受け取られてしまうこともあります。
あくまでも、ブランク時期は、希望する企業に再就職するための助走期間であることを伝えきらなければ意味がないのです。
本格的な語学学習や、海外での実務経験(その場合は海外企業への研修)を行うためでなければ、むしろ逆効果になります。
短期間の海外経験で身につくことはたかが知れています。
今どきは、旅行感覚で参加できる海外遊学のツアーなども催されており、海外留学というものが現実逃避・単なるバカンスとして捉えられることが少なくないのです。
NGワードとしてもっともよく聞かれる話です。
この応募者はそれだけの企業に落ち続けている。つまり落ちるだけの理由があるのだと、自ら宣言しているようなもの。
もし仮に本当にいくつもの企業に応募して、結果が出ていなかったとしても、言うべきではありません。
何度も転職していても、一貫した意志を前向きに伝えること
転職回数が多い人は、それだけで「簡単に辞めてしまう人だ」というレッテルを貼られてしまいがちです。
採用担当者にすれば、長く勤めてもらえなさそうな人を採るわけにはいかず、どうしても採用に二の足を踏んでしまうこともあります。
しかし転職の理由にきちんとした正当性があれば、そんなイメージを払拭することが可能です。
ポイントとなるのは、どうしても辞めざるを得なかったという理由と、長期勤務していきたいという意欲のアピールです。
たとえば前職が契約社員だった場合、長く勤め上げるためには不安定な雇用形態(契約延長)ばかりではなく、正社員登用となりたかったが、そういうシステムがなかった、など。
やむを得ない理由によって、自分の希望が叶えられないためであったこと。そしてその希望というのも、独りよがりではなく、しっかりとした論理付けされたものであればOKです。
その会社で長く働いて、キャリアを積み、会社に貢献したい。そのためには正社員として安定した立場でいたい。それは立派な転職理由になりますし、一貫した意志はむしろ尊重されるべきものです。
転職を繰り返しているけれど、今回が最後の転職ですというアピールも有効です。
どんな場合でも、転職理由をすべて前職のせいにする、前職をわるく言うのは避けた方がいいでしょう。
それが事実であったとしても、回答自体がネガティブな空気をはらんでおり、それが本人のイメージにも伝わってしまいます。
良い回答例で挙げたものと、内容としては同じですが、言い方に問題ありです。
安易にあちらがダメならこちらで、と捉えられると、自分のところも同じように変えられてしまうのかと採用担当者が疑ってしまうケースもあります。
自分の意志、前向きな理由を加えることで、相手に絶対にマイナスイメージを与えないようにする工夫が必要です。
面接の場でいきなり考えても、墓穴を掘りそうな時は、事前にしっかりとシミュレーション&練習を繰り返して挑みましょう。
こちらの記事も参考にしてください。
参考:転職回数が多いことに悩むより、それを自分の武器として転職活動にポジティブに挑むべき
効果的な受け答えはプロにアドバイスを受けるのが一番です
面接の問答の例やケーススタディについては、前述のとおり、今や世にあふれていますが、実際は企業によって微妙に正解は変わってきます。
狙う会社があるのであれば、その会社について熟知している人に助言を求めるのが一番です。
そんな都合のいい人はなかなかいないでしょ…と思うのは早計です。
たとえば、転職エージェント。希望する会社だけでなく、あなたに適した企業が他にもあれば、それを提案してもらうことも可能です。
転職に関しては、自分一人でどれだけ頑張っても、気づきもしない点が多々あります。
信頼できるパートナーを見つけ、その力を活用していくことも、転職を成功へとつなげる一つの賢いやり方です。
面接がうまくいかなかったり、不安な点があるのであれば、一度転職エージェントに相談することをおすすめします。
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転職エージェントについて、こちらの記事も参考にしてください。