45歳の転職。リストラや早期退職の時流に翻弄されるシニア世代の仕事事情

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行き止まりの構図

2019年、45歳以上の社員に早期退職を含む再配置を促すという、大手SIer企業の人事改革が打ち出されて話題となりました。

それと前後して他の大企業でも、45歳を基準としたリストラ策を提示するケースが見受けられました。

40代のリストラは今までも数多くありましたが、大赤字を出したわけでも、外資に買収されたわけでもない、いわずとしれた大企業がこうした施策を打ってきたことは、世の中に大きなインパクトを残しました。

そして、当の「アラウンド45歳」世代で、実際にその企業に勤めてはいなくても内心おだやかでない心持ちになった方は、多いのではないでしょうか。

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45歳で安定した人生設計が崩れていく恐怖

上場企業など大企業で正社員として働いている人は、今なら「勝ち組」と呼ばれるカテゴリにいる人でしょう。新卒で入社して40過ぎまでその会社一筋で頑張ってきた人なら、この先の定年まで見据えた人生設計が日に日に具体的になっていたと思われます。

高度成長期ほどの愛社精神は持っていないにしても、会社のために懸命に働き、それなりの地位を築いてきた頃。そんな最中に突然(でもないかもしれませんが)早期退職か別部門に異動か、という究極の選択を提示されたとしたら。

描いていた設計図が根底から破綻することへの焦りや不安、あるいは怒りや無力感など、その心情は察するに余りあるほどです。

大企業に入社する場合、「長期的な安定」を求めている人は一定数いることでしょう。今回のケースは、まだまだ安定した生活を送りたいと思っている最中に、ごろりと不安定な土壌に放り出されるようなものです。

45歳の人生をシミュレーションしてみると、子育てでまだまだ大変な世代と言えます。子供たちが高校・大学進学するにつれ金銭的な負担も増えていったりもするでしょう。住宅ローンを組んでいたなら、退職金(定年時)をあてにした目論見もズレてきます。

45歳の転職あるいは配置転換。今いる職場以外でも自分は生きていけるのかという不安

もともと能力のある人であれば、そう心配することもないはずです。たとえ今の職場から離れる選択をしても、次のステップへの道筋がある程度見えているなら安心です。

ただ、一つの企業だけで40過ぎまで過ごしてきた人は、他の場所では今の力を100%発揮できない・しにくいというケースが少なくありません。

「自分は仕事ができる。だって今まで社内で実績を上げてきたから」という自負も、外海に出てみると、そこではまったく意味のない(あるいは力を持たない)ものに変わってしまうことだってあり得るのです。

これがいわゆる「転職における市場価値」に通じます。今自分自身が持っているスキルが、他の会社に移った時にでも十分に発揮できるのか。売上をつくり会社に貢献できるだけの成果を生み出せるのか。転職で複数の職場を経験したことのない人は、そうした見込み・予想が立てにくいのです。

自覚している・していないにかかわらず、今の会社の看板に頼って仕事をこなしている人は、そういった「現実の市場価値との乖離」を体感しがちです。他の職場の状況がわからず、客観的な判断ができないため、つい今の物差しだけで甘い水増し予想をしてしまうからです。

一方で、転職経験者や、今いる職場に安住することをヨシとしない思いで能動的に動いている人は、日常的に多方面からの情報収集を行っています。一つはやはり、転職エージェントを通した自分の価値の把握です。

転職エージェントの使い方。転職したい時だけがエージェントの使いどころではない

明日へ向かって飛べ

今はまったく転職する気分ではない人が、転職エージェントを利用するのは奇妙に思えるかもしれません。ただ、転職エージェントは「今すぐ」転職したい時に利用するだけではありません。

将来、今よりも上のステージで働きたいと思っている人、今は現在の職場でキャリアを積み上げる時期だけど、どんな経験値が不足しているかを把握しておきたい(そして将来につながるキャリア形成をしたい)時など、明日への種まき的な活動をするのにも、転職エージェントは魅力ある存在となるのです。

何よりも転職市場をよく知るプロの目で、あなた自身のスキルやキャリアの見極めをしてくれます。自分で自分を信じることはとても大事ですが、一方で客観的な視線で判断してくれる「味方」がいることも、価値の把握や課題発見がクリアにできるのです。

転職サイトは、退職してしまった時や、今まさに別の会社を探している時に利用すべきもの。登録したらすぐにでも動き出す必要があります。

転職エージェントは、登録したからといってすぐに転職活動をはじめるばかりではありません。じっくりと経歴や技術の棚卸しをしたり、エージェントと話し合う中で自分に最適な転職希望を見出していくことだってありです。

もちろん、すぐに転職したい場合でも大きな助けにはなってくれますが、「エージェント」という転職のプロを介する以上、彼らとの関係をスムーズにしておくに越したことはありません。となれば、登録から活動〜転職先決定まで、エージェントとある程度のやりとりをする時間や機会は必要になってきます。

今はまだ転職する気はないけれど、将来はどうなるか未定だ。安住するつもりはないし、社会や会社がどうなるかなんて誰もわからない。積み上げてきたキャリアは自信があるけど、客観的にどんな価値があるのか知りたい。そんな多様な思いにも、転職エージェントは応えてくれる環境を持っています。

必要なのは、まずはとにかく動き出すこと。45歳で急に方向転換を求められて、あたふたしないためにも、危機感を身近に持ちながら最善の対策を用意しておくことです。

そしてそうした意識は、45歳なんてまだ先だし…と考えている若い世代こそ持つべきかもしれません。今はたまたま「45歳」がクローズアップされていますが、近い将来はもっと年齢が下がるかもしれない。あるいは年齢ではなく、スキルやキャリアが足切りの基準になるかもしれない。

むやみに恐れる必要はありませんが、今できる限りの対策を早め早めに打ち出しておくことが、しっかりとした意味を持ちながら明日につながっていくのです。

45歳の人が今やるべき行動とは。夢だけではない現実的なアクションを

新しい一歩を

大企業勤めでもない、中小零細企業で働いている40代の方々にとっては、上記で述べてきた「大企業で起こった45歳の退職勧告(配置転換)」は、自分には関係ないものだと思えるかもしれません。しかし大企業で起きた流れは、着実に各方面へと波及していきます。

つまり、退職勧告やリストラの動きは常に自分にも起こりうるものだと考え、そのための対策を早めに考え・行動しておくことが重要なのです。

生活の糧としてお金を稼ぐための方法はいくつもありますが、現実的なものは「就職・転職」「起業」「副業」です。

どれを選ぶのも自由です。今の自分にとって、そして将来に向けてのビジョンが明確なものを選ぶのが良いと思います。

45歳となると、もう夢や希望「だけ」に時間を費やすのは得策ではありません。効率や実利を見極めておかないと、途方に暮れてしまう恐れがあるからです。

こと「就職・転職」に関しては、45歳という年齢は往々にしてハンデになります。

そう言われても、転職経験が一度もなく、今はしっかりとした実績を作り上げている方にとってはあまり現実感がないかもしれません。45歳なんてまだまだ働き盛り。会社の主力として支えている自負だってある…と考えている方も多いでしょう。

ただ転職における年齢フィルターは現実として「ある」もの、そう考えて行動するべきです。表向きは「ない」と言われているとしてもです。

(人事関連の仕事をしている方なら、わかっておられることと思います)

40歳を過ぎてからの転職、特にマネジメント経験のない、いわゆる万年平社員の立場での転職活動はひじょうに厳しいものです。100社以上に応募して、面接まで行けたのが2〜3社というケースも少なくないようです。もっとひどいケースだってありえます。

自分のスキルやキャリアに特筆すべきものがない場合は、ことさらにこの傾向が顕著になります。

まずは、自分の職務経歴書を具体的に作成してみましょう。今すぐ転職する心づもりはなくても、今までのキャリアを冷静に見つめなおすことは重要です。

経歴書に目玉となるような事柄を書けない、と自覚したなら、今からでも実績づくりに傾注すべきです。「この仕事は自分の実績にする」という意識でいることで、毎日の仕事に向かう姿勢から変わってくることもあるでしょう。

いずれにしても、流されるように日々を過ごし続けていては、いざという時に武器となるものが何もなくて愕然となる…という事態になりかねません。

リストラ対策は、個人でできるリスクマネジメントの中でも最大級のものです。まさか自分には来ないだろう、ではなく、いつその時が来てもいいようにという意識を持って、それを行動に移すことが重要なのです。

45歳は、もうとっくに、のんびりしていられる年齢ではないのです。

転職エージェントについては、こちらの記事も参考にしてください。
参考:転職が初めての人こそ上手に活用したい。転職エージェントは採用までの頼れるパートナー

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