公務員を辞めたい。もったいない!の声を飛び越えて公務員からの転職を成功させるには

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今の時代、安定した職業の最上位とされる公務員。親方日の丸で将来的にも安定した暮らしを満喫できる…と能天気なイメージでいるのは、おそらく公務員の実態を知らない部外者です。

今どきの公務員は、その種類を問わず、ひじょうに厳しい就労状況を強いられている人が少なくありません。

現状にガマンできない人は、公務員辞めたい、転職したい…と考えるのも無理からぬ話です。

今回は、公務員から転職する際に気をつけるべきポイントについて解説していきます。

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公務員を辞めるのはもったいないと言われても、避けられない理由は多い

「想像していた以上にキツイ仕事だった」
「無茶なクレームが多くて精神的に病んだ」
「若いときには薄給だった」

あるいは逆に、

「仕事が暇すぎてつらい」

という人もいます。

公務員を辞めたいという人たちの多くが挙げるこれらの理由は、世間的に見て「甘い」と言えるものでしょうか。

仕事のキツさの一例

文部科学省の調査(2016年度)によると、公立校の教員のうち、週60時間以上の勤務時間をこなしているのは小学校で33.5%、中学校では57.5%に上がるそうです。

週60時間以上の労働ということは、残業は20時間以上。単純計算で1ヶ月の残業が80時間を超えることとなり、過労死ラインの目安を超えます。中学校の先生の半分以上が、過労死レベルの勤務を強いられているのです。

無茶なクレームの一例

市町村区の役所の福祉課勤務ともなると、様々な生活レベルの人たちと関わらなければなりません。

保護を受けるために平気で嘘をつく人、理不尽な注文をがなり立てる人、ヤクザまがいの恫喝で家まで押し入ってやるぞと脅す人…頑健な心の持ち主でも、連日のクレーム対応に精神を蝕まれてしまう人も少なくありません。

若い世代の給料の一例

総務省のデータ(2014年度)によると、20才から24才未満の国家公務員の平均給与は約18万5000円(諸手当含む)。

24才以上28才未満だと23万2000円ほどになります。国家公務員でこの額ですので、政令都市以外の地方公務員になるとさらに低くなります。

この額が低いと感じるかどうかは人それぞれですが、先に述べたような激務であったとすれば、「こんな給料でやっとれんわ!」となっても不思議ではない…気がします。

精神的に病んでしまう一例

地方公務員を対象とした調査(地方公務員健康状況等の現況:平成26年度)で、長期にわたる休職者の理由を見てみると、最も多いのは「精神及び行動の障害」となっています。実に長期病休者の半数を超える理由となっていて、精神疾患(うつ病など)に悩まされ働けなくなる公務員の現状を表していると言えるでしょう。

精神疾患の原因は一概には断定できませんが、もろもろの状況を考えると、仕事からくるめちゃくちゃなストレスのせい…と想像してしまうのは私だけではないはずです。

公務員を辞めたいのは甘い?いいえ決して甘く考えているのではありません

今、公務員に対する世間の視線は相当厳しいものになっていて、仕事そのもののハードさはもとより、バッシングとも言える雑言が世間にはあふれています。

「税金で食わせてもらってるくせに泣き言を言うな」

「市民(国民)が死ぬ気で働いてるのにお前らが休んでどうする」

など、役所や学校の外部からのプレッシャーも相当なものです。

実際、「お役所仕事」と揶揄されるような、生ぬるい仕事っぷりも確かにありますが、公務員の中でも真面目に働くタイプの人は、往々にして激務の役割が回ってきてしまうのかもしれません。

公務員も非正規化の波。RPA導入などで厳しさは増す

RPA(Robotic Process Automation)により、一部の事務作業が自動化される流れは、着実に大きくなっています。

東京都や埼玉県などの自治体でRPAが導入されたことは大きく取り上げられています。

これにより、人員削減が進み、非正規採用の公務員が増える…ということは避けられないでしょう。

現在、正規の公務員でいる方は安泰かというと、一概にそうとは言い切れません。

2007年の地方自治体財政健全化法が制定されて以来、それぞれの自治体でも様々な事業や取り組みへの成果がより求められるようになりました。

その影響はじわじわと及んできています。目に見えてわかりやすい人件費削減などを進めることで、各自治体は成果をうたっている面があるのです。

結果として、給料の安い非正規公務員が増えているということ。その一方では、正規の公務員数が削減されている現実もあります。

AIやRPAを推進する流れは、今後ますます強くなるでしょう。

そんな中で、旧来のイメージ通りの公務員像、つまり少し経験すれば誰にでも務まるような仕事をしている公務員が、すべてロボットにとって代わられる時代がリアルに近づいていると言えます。

「公務員の仕事って、暇だし楽だな…」とのんきに構えている方がいるとすれば、そういうケースがもっとも危険です。その仕事はあなた以外でも、ロボットでも代行できるからです。

もしも現在、自分はあまりスキルを必要としない業務に当たっていると思うのであれば、独自でスキルアップを図るなり、何か手を打っておかないと、時代の波に飲み込まれてしまう恐れがあるのです。

公務員から転職するなら20代

公務員の仕事は未だに年功序列が基本となっているため、若くて頑張りが利く頃は皆給料が安く、ベテランとなって部下に仕事を任せられる頃には上場企業並みの収入になっています。

つまりは、若いうちはガマンして年を重ねれば報われる、という昔ながらの日本的ワークスタイルがまかり通っているのです。

若手にしてみれば、その点も納得できない部分なのでしょう。

もしも公務員からの転職を目指して動き出すのであれば、20代のうちはかなり優位に転職活動を進めることができます。

「公務員であること」「公務員として採用されたこと」は、20代であれば転職市場でも有能な人材と位置付けられることが多いです。国公立大や有名私大卒であることが多く、一般常識や行動規範を備えているとみなされて、個人のポテンシャル(潜在能力)が重視されるからです。ポテンシャル重視の採用は、やはり年齢が若い方が有利です。

ただ、年齢を重ねてしまうと、「公務員であること」がマイナス評価を受けることになりかねません。個人の潜在能力ではなく、実際の成果実績を求められる立場になると、公務員として重ねてきた仕事はあまり評価されない傾向があるのです。「お役所仕事」という言葉がすべてを物語っていると言えます。(すべての民間企業がそういう評価をするわけではありません)

公務員を辞めたい女性はどうすればいい?

公務員として働いている女性の方々も、悩み多き日々を送っている人は少なくありません。

悩みの一つには、「女性としての生き方」が変わってきたことが影響しています。

昔は、女性は就職してしばらくすると結婚し、子供ができて、フルタイムの仕事は辞めてパートで働きだしたり、専業主婦になるケースが多数でした。

しかし時代が変わり、結婚して子供ができてもキャリアを捨てずに働き続ける女性や、ずっと独身で頑張る女性が増加しています。

女性のライフスタイルが大きく変化する中、公務員の世界では旧態依然とした「男尊女卑」に近い考えの職場がまだまだあります。

「女だから」という理由で、責任ある仕事を担当させてもらえない。いつまでたっても「女は黙ってろ」という古い頭の上司がいる。

働くことに価値を見出したい女性にとって、仕事にやりがいを感じられない毎日は虚しいだけ。自分一人の頑張りではどうしようもできない空気というものも、きっとあるでしょう。

公務員の仕事は、基本的には前例にならって進むもの。民間に比べれば、職場の改革や働く意識を変えることは非常に難しい。

何よりも自分の生きる意味、働く喜びを今の職場で実感できないのであれば、新しい道を模索する段階だと言えます。

また、どことなく生ぬるい仕事に悩む女性がいる一方、反対に激務に心身が疲れきっている女性もいます。

公務員といえども夕方5時に終わる仕事ばかりではなく、男女関係なく過労死ラインを超えそうな仕事も数多くあります。

そんな中でも家事や育児をこなすのは、どうしても女性に偏りがち。世の中イクメンばかりではありません。

年齢を重ねれば、そうしたハードな働き方は一層負担が大きくなります。

「女性が働きやすい職場づくり」といった時代の流れに沿っているのは、やはり民間企業が先行しており、公務員の職場はなかなか変わりません。

多様な働き方を目指すダイバーシティの取り組みも、役所や教育現場ではどうしても対応が遅れています。

そうしているうちに、時間は過ぎていく。どんどん年を取り、家族のかたちも、自分自身も変わっていきます。

変化を待っていられないのは、どちらかといえば男性よりも女性の方がシビアかもしれません。

この先どんなライフスタイルを優先したいのか、迷っている時間はないのです。

「安定」を捨てることへの批判。それを受け止めるだけの自信を養う

人間関係への不満・恐怖や、仕事の厳しさ、やりがいの希薄さなど、積もり積もったネガティブな原因で「公務員を辞める」という選択肢がいよいよ迫ってくる頃。

職場の上司や同僚たちは、公務員という仕事の良い点もわるい点も知っているため、あなたの判断を受け入れてくれる人の方が多いかもしれません。

問題は家族をはじめ身内への説明や対応でしょう。

特に結婚していたり子供がいたりする場合は、今手にしている「安定」という人生のメリットを自ら手放すことを、しっかりと話して納得してもらわなければなりません。

公務員であるあなたが世帯収入の柱であるのなら、ますます不安は増大します。これから先の暮らしの展望を明らかにして、間違っても家族を路頭に迷わせるような言動をしてはいけません。安定収入が途切れた後の何かしらの対策は必ず用意しておかなければなりません(言うまでもないですね)。

それは貯金であったり、辞めた後の収入を得る手立てであったり、転職の展望だったりと様々です。

そんな中で一つ言えるのは、どんな対策を考えていたとしても、何よりも自分に自信を持って取り組んでいくことです。

この先どんな進路を選ぶにせよ、不安がつきまとうのは当然です。ただそれをかき消すほどの自信を得るために、今できることはすべてやっておくのです。

次の仕事のための勉強、資格取得のための勉強、転職のための的確な情報収集、体力の維持・向上、人脈づくりなど、できることはいくらでもあります。今考えられることを先送りすることなくやり切っておくことで、後悔のない前進ができる。信念をもって行動すれば、少しずつでも自信がついてくるのです。

辞めることへの批判などは容易に想像できるはず。それを乗り越えて相手を納得させられるだけの自信を持つこと、そして論理的な事実(対策)を築くことを重視しておきましょう。

精神的につらいなら一旦休んで考えることも視野に

前にも述べていますが、精神的な問題で仕事に支障を来たしている公務員の方は大勢います。

心がまいってしまっている状況で「自信を持って」と言われても、自分を奮い立たせることは難しい。

そんな時は思い切って休むことが一番の処方箋になります。比喩ではなく、実際に有給休暇(あるいは休職)で仕事を休むのです。

不安やもやもやの原因である仕事そのものや人間関係から離れることで、状況は好転する可能性もあります。

1日2日ではない長期休養は周りの人に負担をかけてしまって申し訳ない…と考えてしまうかもしれませんが、そこまでの状況になった時に一番大事にしなければならないのは当然自分自身です。

何よりも自分を優先順位の一番上にもっていき、誰かへの迷惑も仕方のないものと割り切ることです。

自分のために何かを決断する時というのは、往々にして周りに影響を与えるもの。ただそこで足踏みせず、断固たる決意で突き抜けた人に、新しい明日が開けてくるのです。

そういった前向きで強い心を養うために、今は衰弱してしまっている心を休めてやるのです。

無理してる自分、疲れている自分を休みましょう。

公務員の辞め方。円満に辞め、効率よく次の道に進むためには

どんな仕事であれ、会社であれ、辞める時は立つ鳥後を濁さず、というのが社会人のたしなみです。公務員であっても(あればこそ)同様でしょう。

ただ、辞める前から転職活動を進める場合は、いろいろとリサーチや準備が必要となります。これがなかなか大変です。

転職先を探す時間、そのための勉強の時間、提出書類などを作成する時間…とにかく時間が足りないのが困りもので、そこで挫折して今の苦しさを続けてしまう人も少なくありません。

そんな時は、転職のプロである転職エージェントを上手に活用することが一番です。

エージェントに登録する際は応募の秘密は厳守してくれるので安心(当然ですが…)、希望する転職先の絞り込みやアドバイス提出書類の上手な書き方、そして面接日時のセッティングまで、すべて無料でサポートしてくれます。

時間のない現役公務員の方にとっては、そういったサポート役がいることが本当に大事です。無駄に有給休暇を消費したり、無理やりな転職理由をこさえることもなく、すべてが効果的・効率的に進められるからです。

ある程度転職活動が進み、内定を得ることができたら、今の職場にも退職の意思を伝えなければなりません。10日前、1ヶ月前などの告知規定もあることと思いますが、できれば内定を得てからの方がいいでしょう。

仕事の引き継ぎや、欠員の補充などの準備もあるため、あまり先延ばしにせずに退職の旨を伝えます。「退職願」は所属する課の上司(課長)に提出します。課長との折り合いがわるいなどの理由があれば、さらにその上長に提出してもいいでしょう。

公務員の場合は個人が一方的に退職することができないため、上司などの承認が必要です。とはいえ、よほどの事情がない限り、退職を引き止められることはないでしょう。

転職エージェントについて、こちらの記事も参考にしてください。

参考:転職が初めての人こそ上手に活用したい。転職エージェントは採用までの頼れるパートナー

公務員からの転職。キャリアを生かせる仕事はあるか?

転職にあたり少しでも公務員時代の経験や知見を生かした仕事に就きたいと願うのであれば、事前にしっかりとしたリサーチをしておかなければなりません。

公務員から民間企業への転職を希望するのであれば、まずは「なぜ働くのか」という根本から変える必要があります。

公務員は国民(各自治体の人々)の幸せな暮らしのために奉仕する仕事です。一方民間企業はまず第一に利益を追求し企業を存続させることが最大の目的となります。

公務員はよほどの失態がなければ辞めさせられることはありませんが、民間企業は利益が出せない社員はクビになります。

それだけシビアな世界であることを認識し、その上で自分の進みたい道がそこにあるのであれば、覚悟をもって突き進んでほしいと思います。

専門職の公務員はスキルが生かせる仕事がある

専門のスキルを転職でも横滑りで生かせる、そんなわかりやすい例を挙げると、

教員であったなら、塾や予備校の教師へと比較的スムーズに転職できます。

警察官なら、警備会社や探偵事務所など。

税務署の職員であれば、資格を取得して税理士に。

法務局職員なら、同様に司法書士や行政書士になることも理想的な道筋です。

役所勤務であっても、たとえば観光課の経験があれば旅行会社などへの道筋が、農政課なら農業関連企業への転職が見えてきます。

一方で専門職ではない、一般の事務職であった場合は、仕事そのもののキャリアを生かすことは難しいかもしれません。

特に営業経験がない公務員の方々の場合は、総務・人事・経理部門などへの転職が現実的な路線となってくるでしょう。

キャリアを生かすというよりは、公務員時代の様々な苦労を踏み台にして何にでも取り組んでいく姿勢が求められます。

または、公務員の仕事環境と社風や文化が近いような、老舗企業や大手企業(ルールやマニュアルがしっかりと整備されている)を狙うという手もあります。

社風や企業文化は意外と見過ごされがちですが、実際に働いてみると、その考え方の核となる部分を実感することは多いです。かっちりとした社風であるかどうか、入社を考える際にしっかりとチェックしておきましょう。

まったくの異業種・別世界に飛び込むという選択肢も

公務員という、ある種縛られた世界にいた反動からか、これまでとは大きく異なる仕事にゼロから挑戦する人も少なくありません。

端から見れば、安定した仕事を捨てて何を素っ頓狂なことを…と言われたりするかもしれませんが、何より大事なのは本人の意志です。

もともと、公務員試験をクリアするほどの基礎レベルが高い人材なのですから、未経験の分野であってもチャレンジする価値はあります。

その場合も勢いや負の要素(辞めたいパワーのみ)だけで突っ走ることなく、念入りなリサーチと確かな計画、そして少しの勇気をもって踏み出してください。

転職は「上手なやり方」を知っている人が超有利です

「仕事がキツイ」「給料が安い」などの理由で辞めるのだから、そうではない転職先を探すのだ、という方法は一見正しいと思いがち。

しかしそれだけに固執してしまうと、他の部分で重要なポイントを見過ごしてしまうこともあります。

そもそも仕事がきつくない職場なんてあるのでしょうか。少なくとも公務員時代よりはマシだろう、と思い込んでいても、実際に働いてみると別のキツさに音をあげてしまうことも考えられます。

給料が高い仕事はいくらでもありますが、そのかわりに相応のノルマが課されたり、責任が重くなったり、自分に不釣り合いなスキルを要求されることも大いにあります。

ですから、「これだけは譲れない」という条件はキープしつつも、多方面から総合的に判断していくことが必要です。

そういったトータル的な視点は、自分一人ではなかなか持つことができません。

であれば、転職のプロフェッショナルに相談し、二人三脚で新たな道へと挑むことをお勧めします。

その道の専門家のサポートを得るということは、想像以上に効果が期待できます。自分自身のスキルやキャリアの棚卸も、専門家の目を通してもらうことで、新たな発見や輝きを見出すことも可能なのです。

特に公務員から民間企業への転職を希望する場合は、頼りになるパートナーを確保しておきましょう。

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